大ヒットしていた山善のケトルの前モデルYGK-C800を2年以上使い倒しているのですが、2020年10月中旬より後継モデルが発売になっていたので今回新旧の2機種徹底比較してレビューしていきます。2021年1月10日現在では新モデルのレビューがほとんどなかったので是非ご参考ください。
山善のケトルが気になっている
温度設定できるケトルを探している
ドリップしやすいケトルを探している
新型と旧型で迷っている
山善のケトルは3つのモデルが発売されています。
第一世代のYGK-C800。圧倒的なコスパとスタイリッシュな見た目、機能性の高さで累計10万台と大ヒットしました。色は黒と白があります。
2020年の春に第二世代のEGL-C1280というモデルが発売になっていました。
こちらは電力が1000Wから1200Wにパワーアップしており、台座部分が薄くコンパクトになっています。また、ブロンズやシルバーの加飾が加わり高級感を出しているようです。
色は黒と白があります。楽天市場で山善公式の暮らしのeショップ等で買えるようですが、お値段が7980円と3機種の中で現在一番高いです。
そして今回購入した第三世代NEKM-C1280。
第一世代のYKG-C800(従来品)を改良した後継機という位置付けの商品です。
見た目もぽってりしたシルエットから直線的なデザインに変更しています。蓋の形状も変わっています。見た目もマットな質感から光沢のある仕上げに変わってます
こちらは好みが別れるところだと思います。ちなみに私個人としては前のマットな質感の方が好みでした。
光沢はあるもののよく見るとヘアライン加工(筋状に傷をつけている加工)がされているので指紋などは意外と目立ちません。
公式では発表されていませんが、注ぎ口の形状も変わっています。
こちらは黒だけの1色の展開となっています。
第三世代から第一世代でパワーアップした点
- 第二世代同様に1200Wにハイパワー化。沸騰時間を従来品に比べ約 15%短縮※1)
- 台座部分をコンパクトに改良し省スペース化
- ハンドルの太さとデザインを変えることで、従来品より握りやすく、ケトルを持つ手が疲れにくい構造に改良
※1)満水(800ml)で 100℃沸騰までにかかる時間を自社で比較。
従来品 YKG-C800:約 5 分 20 秒(320 秒) NEKM-C1280:約 4 分 30 秒(270 秒)
商品スペック
<商品仕様>
商品名/型式 | 電気ケトル NEKM-C1280 |
電源 | 交流100V 50-60Hz共用 |
消費電力 | 1200W |
製品寸法(約) | 幅285×奥行180×高さ225mm |
製品質量(約) | 900g |
コード長(約) | 0.7m |
定格容量(約) | 800mL |
温度設定範囲(約) | 60℃~100℃ |
安全装置 | 温度ヒューズ |
価格 | オープン価格 |
値段が上がり徐々に下がってきています
2021年2月22日の価格.comの値段の最安値の推移のグラフです。
10月中旬の発売当初は9800円ぐらいが最安だったのですが一気に値段が下がってきて私が購入した2021年1月の初めに6000円ぐらいまで下がりました。そして8500円ぐらいまで値上げしたのち徐々に下がって来て本日6417円まで下がっていました。
値動きが激しいので最安値をよく調べて購入した方が良さそうです。
新旧品との外観の比較
まず旧型はマットな質感でしたが新型は光沢のある仕上げとなっています。
注ぎ口の形状も異なり、新型の方が先のカーブを部分が長いです。
先端は新型の方がより鋭角に切っています。
新型は先端が鋭いので刺さったり切りそうです。取り扱いにご注意ください。
持ち手の様子。従来品より 6.5mm 太くし、デザインも変えること で、従来品よりも持ちやすく、手が疲れにくい構造に改良されているとの事です。
私は新型(右側)の方が持ちやすいと思いましたが、妻は旧型(左側)の方が持ちやすいと言っていました。
手の大きめの方は新型、手の小さい方は旧型が持ちやすいかもしれません。
また、旧型は親指を載せる部分が平になっていますが新型は突起があります。
これが少しくせがあるので持ちにくいと感じる方がいるかもしれません。
合う、合わないがありますのでできれば実機を持ってみるのが理想的ではあります。
持ち手を横からみたところ。新型の持ち手の方が少し上についています
ふたの持ち手の形状が変わっていて新型はつまみが小さくなっています。小さくなったからといって外しにくい感じはないです。むしろ、旧型は蓋が硬かったので新型では取れやすく改良されていると感じました。分かりにくいですが新型は装飾の為か黒の金属のリングがついています。
上部からみたところ。旧型では手がすっぽり入っていたのですが、新型の方が口が小さく私の手は入りませんでした。 当然ふたの大きさも違います。
↓新旧2機種を並べてみたところ。
新型は直線的なデザインで旧型はぽってりしたフォルムをしています。
好みが別れるところです。
旧型はマットな質感で新型は光沢がある質感で全く雰囲気が異なります。
台座のサイズもかなりコンパクトになり薄く、小さくなりました。
電源プレートの体積を約42%小型化しているそうです。
↓台座ディスプレイの比較
ボタンの配置は一緒ですが、新型(左側)は英語や記号になっており直感的に操作できます。見た目もスタイリッシュです。
海外販売も視野に入れているのでしょうか。
実際に使ってみて感じた事
新型はお湯が早く沸く。
15℃の水を沸騰させた場合新型は4分45秒で沸いたのに対して旧型では5分38秒かかりました。約1分変わります。朝の慌ただしい時間の1分はかなり貴重ではないでしょうか。
新型の方がドリップしやすい
↓まずは新型をなるべく弱く注いでみます。
頑張れば何とか点滴できました!ここは旧型から改良されています。
湯切れは非常に良く、垂れて来ることはありません。 ↓旧型では点滴しようとすると、水が内側に入ってうまく点滴できませんでした。
↓新型を少し傾けたところ。
真下とはいきませんが、少し前に方に綺麗な弧を描きながら静かに落ちていきました。
注ぐ湯の線は安定しています。
↓旧型を少し傾けたとこと。
こちらも真下ではなく少し前に落ちていきました。
水がよれる感じがします。新型よりも水がシンクに当たる音が大きいです。
試しにケトルを持っていない方の手で直接水の勢いを感じて見ましたが旧型の方が水が手に当たる衝撃が大きいように感じました。
新型を大きく傾けたところ。
弧を描いて少し前方に落ちます。
お湯の線は安定しています。 旧型を大きく傾けたところ。これに関してはあまり違いがありませんでしたが旧型の方が湯のねじれがある気がしました。
新型は土手を壊しにくい
上の写真のように、旧型ではお湯をわずかに出そうとした場合うまく出せなかったため少量わずかに注ぐ事ができず結果的にある程の勢いで注がなければならず土手が壊れがちでした
新型では少量出せる為土手を壊さず上手く蒸らしができます。
水の勢いがソフトな感じなので最後まで土手を壊さずにやさしく注ぐ事ができました。
新型の方が少し重たいが持ちやすい
重量は新機種の方が27g重たいのですが不思議と新機種の方がケトルを回しやすい感じがしました。おそらく新機種の方が重心が下にあるため回しやすいのではないかと個人的に思いました。
使用後ケトル内に水が残る
これは旧型からですが、ノズルの付け根が底から少し上にあるためどんなに頑張っても水滴が残ります。
衛生的に心配なので使用するたびにさいばしをとふきんを用いて水分を拭き取っています。慣れればそう面倒ではありません。
ノズル先端にも1滴しずくが残ります。これめふきんで拭き取っています。
保温モードのブレが大きくなった
90度に設定して保温した場合、温度が89度に下がった時に加温が始まり92度になります。
設定温度になったらすぐにドリップ開始するのであればいいのですが92度から目的の90度に下がるまで結構時間がかかるので速やかにドリップできません。旧型は91度ぐらいまでしか上がらなかったのであまり待たずにドリップできていたのでここはマイナスポイントだと感じました。
保温する場合は設定温度を目的の温度のマイナス1度ぐらいにするとあまり待たずにドリップにとりかかれたので90度にしたい場合は89度で設定するようにしています。
新型NEKM-C1280の良い点、悪い点のまとめ
- コスパそのままに正常進化している
- お湯が早く沸くようになった
- ノズルの改良により点滴ができるようなった
- お湯の勢いが優しく、土手を壊しにくい
- 重心が低くなった
- 台がコンパクトで省スペース
- 持ち手が太くなった
- 蓋の開閉がスムーズになった
- 光沢がある仕上げだが指紋は目立ちにくい
- 見た目がマットではなくなった(好みの問題ですが)
- 保温の際にブレが大きくなった
- 依然として水がわずかに内部に残る
- 持ち手のでっぱりは少し癖がある
結局どのモデルがおすすめ?
第一世代のYGK-C800、第二世代のEGL-C1280、第三世代のNEKM-C1280の3つのモデルがありますが、どれがいいというわけではなく最終的には好みになってくると思いますが、何を求めるかによっておすすめモデルが変わります。以下は私個人の印象です。
- ドリップのしやすさで選びたい、最新モデルが良い→第三世代
- マットな見た目が良い方、手の小さい方、白を選びたい方→第一世代、第二世代
- 台はコンパクトが良い、早く沸くのが良い→第二世代、第三世代
↓第一世代
↓第二世代
↓第三世代
第一世代のYGK-C800については別の記事にしていますのでよかったらリンクからどうぞ♪