コーヒーインストラクター検定1級試験を受けたい
過去問を見てみたい。
コーヒーインストラクター1級を目指している皆さん。講義と試験勉強ご苦労様です。
コーヒーインストラクターの試験問題の過去問はネットで調べてもあまり多く出てきません。
そこで、少しでも雰囲気をお伝えするために私が3年前に受験した第15回の1級の試験問題を紹介したいと思います。
先に言っておきますと、今回の問題ができれば合格できるほど甘くはなく、試験問題も毎年内容が変わるようですのであくまで参考までということでお願いいたします。
試験が2019年7月で3年前だったので記憶が曖昧な部分がありますが思い出す範囲で問題を振り返って見ます。問題の順番もバラバラですのでご了承ください。
◯×問題
○×問題は20問出題されました。出題内容の大部分を忘れてしまいました。
ひねり問題もいくつかありました。
私はこの問題から解き始めました。
思い出せる範囲で書きます。
「ブラジルはカネフォラ種も栽培している」→○
リキッドコーヒーの分類について尋ねる問題で、「焙煎豆使用量1%以上2.5%未満はコーヒー入り清涼飲料水である」→×
焙煎豆→生豆
(問題の中の数値と、分類はうろ覚えで、「2.5%以上5%未満はコーヒー飲料」だったかもしれませんが、結局「生豆」部分の誤りなので×です。)
「同程度の緯度であれば、アラビカ種がの方が高地で栽培されている」→◯
(モカハラー、モカマタリについて問う問題、どちらかが出題されました)
モカハラー→エチオピアのハラー地区で生産されたアラビカ種コーヒー
モカマタリ→イエメンで生産されたアラビカ種コーヒー
地理問題
2級でもおなじみの出題された国名の場所、精製方法を記号で選ばせる問題です。覚えれば得点につながりますので、ここは落とさないように。サービス問題と捉えましょう。
記述問題
筆記試験のメインの部分です。
問題数が多いですが焦らないように。
講義で習っていない(聞き逃しただけかもしれませんが)と思われる問題もあった気がしました。「簡潔に書け」とする問題が多かった印象です。多く書きすぎて墓穴を掘らないことも重要かもしれません。
「未成熟果実、完熟果実、過熟果実のうち、水に沈むものはどれ」→完熟果実、未成熟果実
「交配や突然変異以外の栽培方法で、苗を植える以外での方法で2つ挙げよ」→接ぎ木、挿し木
「交配による品種を答えよ」→ムンドノーボ、カトゥアイ
「カネフォラ式に多い生豆中の成分」→カフェイン、クロロゲン酸類、灰分
「シェードツリーの目的を2つ挙げよ」→侵食防止、温度差の緩和など
(病害虫対策)「症状から病害虫を答えさせ、どういった対策を行うべきか?できる場所は?」
→答えはさび病だったような気がします。できる場所は葉の裏
対策:銅殺菌剤の使用、抵抗性のある栽培品種
(収穫方法についての、メリット、デメリットを答えさせる問題)
完熟果実を1粒ずつ摘む方法、地面の直接しごき落とす方法、布をしいてしごき落とす方法、機械による方法のいずれかが出題されました。
「パルプドナチュラルの注意点」
→ミューシレージの残ったパーチメントコーヒーは豆同士がくっつきやすく乾燥ムラが生じやすいため、豆同士が重ならないようにして、定期的に攪拌する必要がある
「スマトラ式が非水洗式に比べて良い点、悪い点」
良い点
- 果肉除去の際に完熟果実の果肉は容易に取り除かれるが、未成熟果実は取り除かれないためサイズの違いで選別されるので工程の初期段階で均一性を高められる。
- スマトラ式では、豆が独特の深緑になり付加価値を高める事ができる。
- 乾燥時間が少なくて済む
悪い点→豆が割れたり、つぶれやすくなる
「非水洗式による精選方法の国を2つ挙げよ」→エチオピア、イエメンなど
「4つの精選方法(非水洗式、水洗式、パルプドナチュラル、スマトラ式)につき、簡潔に説明せよ。どの段階で脱殻するかもを明記せよ」
→テキスト参照
「ドリップが難しい理由を述べよ」
- お湯と粉の接触時間がよくわからない。
- お湯は抽出が終わるまでドリッパーに止まるわけではなくドリッパーの底からサーバーにおちていくので抽出時間を定義しにくい
- 粉の量が増えたり、粉が細かくなると抽出時間が長くなる
- ドリッパーの種類やお湯の注ぎ方によって接触時間が変わる。
「サイフォンにおいて味を安定させるのは何に注意すれば良いか。
2つあげよ。ただし、使用する豆は同じものとする」
→粉の量を一定にする、抽出時間(火にかけてから火を止めるまでの時間)を一定にする
「伝熱にはどんなものがあるか3つ答えよ」
→伝導、対流、輻射
「熱風式に大きく影響を与える伝熱はどれ?」
→対流
「色の形成を説明せよ」
クロロゲン酸とショ糖から形成される褐色色素C、それにショ糖から生成したカラメルやショ糖とアミノ酸の反応により生成したメラノイジンが重合した褐色色素B、それが重合し、さらにタンパク質や多糖類とともに結合した褐色色度Aから形成される。
「同じように焙煎した場合、ブラジル、コロンビアはどちらが濃く色がつく?」→ブラジル
「夏場と冬場でエージングの時間が変わるが、デガスの観点から説明せよ。ただし、空調を使わないものとする」
→夏場の方がガス放出量が増えてエージング時間が短くてすむが、冬場はガス放出量が減るためエージング時間が長くなる。(テキストやノートに載っていないため答えが不明)
「豆の特徴を外観とグレードによる観点から2つ挙げよ」
※アラビカ種、カネフォラ種での区別は除く
→テキストP86参照
品種は指定されておらず、自分で選びます。「問題は2つ挙げよ」ですが、3つの豆の回答例を載せます。
エチオピアG1
外観
長い豆と短い豆が混在している
センターカットが黒いものが多い
表面の光沢が少ない
グレード
未成熟豆が少ない
欠点が少ない
ブラジルNo2
外観
粒の大きさが揃っているものが多い
粒が俵型のものが多い
センターカットが黒いものが多い
表面の光沢が少ない
グレード
未成熟豆が少ない
欠点が少ない
コロンビアエクセルソスプレモ
外観
センターカットがS字に曲がっているものが多い
センターカットが白い物が多い
表面に光沢がある
グレード
粒の大きさが大きい
未成熟豆少ない(未成熟豆は小粒になりやすいので大粒は未成熟豆少なくなる)
まとめ
1級の過去去問はネットでもあまり見かけず不安が多いとは思いますが、少しでもお役に立てればと思います。
受けてみて感じたことは、結構悩ましい問題もありましたが、基本的なことを押さえれば合格点数に到達できると思います。分からない問題があっても他の問題でカバーしましょう!」
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