コーヒーインストラクター検定1級試験を受けたい
試験を受けたが筆記試験に不合格だった
筆記試験はどういった対策を行えばいいのか分からない
↓1級の実技試験の対策は別の記事にしています。
↓1級筆記試験の過去問はこちらから
試験の範囲
試験の範囲は、2級の講習会で習った範囲と、1級の講習会で習った範囲です。
テキストに書いている内容、講義中に先生が話した内容、スライドに示された内容です。
つまりは、講習会で行った事全てが対象です。
1級の筆記試験は、理解を問われる問題である
教科書はやノートを繰り返し何周も反復して行い、内容をほぼ全て暗記した状態で臨みましたが、それでも満点はとれませんでした。
つまり、暗記より、理解が重要であるという事です。具体的には、言い回し方を変えて問う問題があるということです
また、2級の試験と違い、ひっかけ問題のようなものもありました。一見すると正しく見える選択肢であっても部分的に違う文言で書かれていて誤りとする選択肢もありました。
私が受験した1級の過去問は下のリンクからどうぞ♪
直近の合格率
1級【第17回再試】 27% 受験者 133名 合格者36名
2級が94%の合格率で、落とすための試験ではなかったのに対し、1級はしっかり理解した者だけを通す非常に狭き門です。
基本的には記述式
最初の問いの20問が○×問題、地理問題は記号を選ぶ形式、それ以外の問いは記述問題です。
自分の言葉で説明できなければなりません。
試験後、自分の答えで漢字の間違いに気づいた問題がいくつかありましたので記述の際はご注意ください。キーワードとなる漢字の練習をしておいた方が良いと思います。
講習会で習っていない事が出題された?
これは単純に私が聞き逃しただけかもしれませんのでご参考までに
教科書の内容、なるべく聞き漏れがないようにとった講義ノートをくまなく何周も学習して自信があったのですが、実際に試験問題を見て初めて問われるような問題がいくつかあった気がしました。
講師も試験問題を問題を知らない?
こちらも推測の域を出ませんが、講義中に先生が重点的に説明していたことが出題されなかったり、先ほどあった、講習会で習っていない事が出題されたりと、試験問題は講師に知らされていないのでは?と感じました。
出題された問題の概要
出題問題の詳細を載せることで、限定的な対策になってしまう恐れがありますし、
問題と傾向はおそらく毎回変わると思われる為あまり意味がないと判断したので問題の概要だけお伝えすることにします。
◯×問題20問
ひねり問題もあり、2級よりもより深く知識を問われました。
地理問題
2級でおなじみの国名から、地図上の場所と精選方法を記号で選ばせる問題です。
記述問題
事細かに回答するよりも、簡潔に書くように求められる問題が多く、
理解を問われている印象でした。
4つの精選方法の流れを簡潔に書き、どの時点で脱殻されるのかを明記する問題
押さえておきたい要点
試験範囲内で押さえておきたいポイントを私なりにまとめました。
出題傾向を絞れないため、全般的に広く知っておく必要があると思います
特にマーカー部分は非常に重要な項目で、必ず押さえておきたポイントです。
2級の範囲
フォトストーリー
- 写真でコーヒー栽培から収穫するまでの流れ、病害虫に犯された病変部位の様子
- 未成熟果実(緑色の実)、完熟果実(赤色の実)、過熟果実(黒っぽい実)の外観
- 収穫方法の写真でイメージをつかむ
- 精選方法(非水洗式、水洗式)のイメージを写真でつかむ
- 選別方法の様子、順序を把握する
- 焙煎度について理解する(L値の暗記は必要ないが、ローストの順番は知っておくべき)
- 地理問題(主要産地の場所の把握)
商品名からコーヒーを理解する
- 植物学上の分類(アカネ科コフィア属エウコフィア亜属)
- アラビカ種、カネフォラ種についての違い(原産地、病気への耐性、自家受粉か他家受粉か、気温、雨量などの違い)
- コーヒーベルトの緯度と主要産地の位置把握
- 収穫時期の把握(赤道に近い国→年2回収穫、赤道から遠い国→年1回収穫)
主要産地は大体の収穫時期をおおまかに理解しておく - コーヒー生産国については、生産量の多い国と順番を把握し、主な生産量1〜2位の国を把握しておく(アラビカ種1位→ブラジル、カネフォラ種1位→ベトナム、水洗式アラビカ種1位→コロンビア)
- コーヒーチェリーの構造の理解
- 精選工程について理解する(手順、最終乾燥状態、採用している主な国)
- 非水洗式は100パーセント天日乾燥ではない(機械乾燥もある)
- 選別工程について理解する(選別方法と手順を理解する)
- 不完全果実とピーベリーの違い
- 格付けの理解
(細かい数値は覚えなくてもいいが、何によって格付けされるか、規格を覚える)
標高→中米各国、メキシコ
スクリーンサイズ→コロンビア、タンザニア、ケニア
欠点数→ペルー、エチオピア
欠点数とスクリーンサイズ→ブラジル、インドネシア、カリブ海諸国
各付けなし→イエメン - 特定銘柄について説明できるように
- 認証コーヒーについて理解する
- 焙煎方法を理解する。炭焼きコーヒーについて理解する
- ブレンドコーヒーについて理解する(目的、定義)
風味からコーヒーを理解する
- 焙煎による成分変化の概要を理解する(無くなるもの、変わらないもの、生じるもの)
→細かい数値は覚えなくても良い - プレミックスとアフターミックスの概要。メリット、デメリット
コーヒーをおいしく淹れるために
- ミルを選ぶポイント
- コーヒーの味を変える要因について理解する
- 抽出はどのようにして進むのかを理解する(順序、酸味成分と苦味成分の移動の特徴)
抽出温度や抽出時間、挽き目を変えるとどうなるか等) - ドリップの特徴、ドリップが難しい理由。味を変えるのはどうするのか理解する
- 浸漬(しんし)法について理解する。味を変えるのはどうするかを理解する
- 粒度別にみた抽出時間と溶出量の関係について理解する
(細かいほど抽出早い。特に微粉。温度の効果は粒のサイズが大きくなるほど大きくなる) - サイフォンの特徴と、味を変える要因。味を安定させるにはどうしたら良いか
- エスプレッソの特徴を理解する
- 水出しコーヒーとアイスコーヒーの特徴、味覚の温度特性の理解する
コーヒーの美味しさを保つために
- 焙煎後のコーヒーの変質に大きく影響する要素(水分、酸素、光、温度、コーヒーの状態)のついて理解する
- 包装状態について理解する
- 保存状態について理解する
- 抽出液の変化を理解する
コーヒーの周辺知識
- フードファディズムについて理解する
- インスタントコーヒー(スプレードライ、フリーズドライ)の違いについて理解する
- リキッドコーヒー(コーヒー、コーヒー飲料、コーヒー入り清涼飲料水)の定義について理解する。缶コーヒーとPET入りコーヒーの製造の流れを理解する
1級の範囲
生豆
- コーヒーの伝播についておおまかに理解する
- 品種改良について、アラビカ種は突然変異、交配、ハイブリッド化がどういうものか理解し、代表する栽培品種を挙げられるようにする。カネフォラ種は接ぎ木、挿し木について理解する。
- 栽培に必要な土壌(アラビカ種の栽培に必要な条件)、気温、日照条件(シェードツリーの役割)、雨量、病害虫対策(病害虫のした防策と種類)について理解する
- 4つの収穫方法(完熟果実を1粒ずつ摘む方法、地面に直接しごき落とす方法、布を敷いてしごき落とす方法、機械による方法)のついてメリットとデメリットを理解する
- 4つの精選方法(非水洗式、水洗式、パルプドナチュラル、スマトラ式)について流れを理解し、そのメリット、デメリットについて理解する
- 乾燥方法の概要について理解する。サンドライ、マシンドライについて理解する
- 選別方法の概要と順番を把握する
- 保管についての注意点について理解する。湿度が高すぎる場合の注意点を理解する
- 2つの定期市場(ニューヨーク定期市場、ロンドン定期市場)の役割と、メリット
- 生豆に含まれる主要成分の特徴、アラビカ種、カネフォラ種どちらかに多いかを把握する
- カフェインレスコーヒーの製法を理解する
焙煎
- 伝熱にはどういったものがあるか、それぞれの概要を理解する。
- 焙煎機能の構造をおおまかに把握し、その役割を理解する
- 焙煎機の3つの方式(直火式、半熱風式、熱風式)の特徴を理解する
- 温度プロファイルについて理解する
- 昇華速度に対する仕上がりの違いを理解する
(短時間焙煎と長時間焙煎の特製の違い) - L値の理解、L値を揃えた際のWIB、ブラジル、コロンビアの色付きの違い、短時間焙煎と長時間焙煎の入り上がり温度の違いを理解する。
- 焙煎による成分の変化(酸味の形成、色の形成、苦味の形成、香りの形成)を理解する
- 産地別コーヒーの色付きの違いを理解する。(同じ操作を行ってもブラジルが早く色づく、ブラジル>グアテマラ>コロンビアの順で色がつきやすい)
粉砕
- ロールグラインダー、フラットカッター、コニカルカッター、ブレードグラインダーの特徴と均一性の違いについて理解する。
- 粉砕の目的、影響を理解する
包装
- 包装の目的、各種包装方法について理解する
- デガスの目的、エージングの理解、バルブ付き包装、脱酸素剤について理解する。
- 包材についての概要を知る
生豆、焙煎豆の外観の違い
アラビカ種、カネフォラ種による違い、ブラジル、コロンビア、エチオピアを外観による見分け方、グレードによる見分け方を理解する。
まとめ
- 試験の範囲は2級、1級の講習会で行ったこと全て
- 1級の問題は理解を問う問題であり暗記だけでは不十分
- 基本的には記述形式なので自分の言葉で説明できるようにしておく
- 出題する問題はおそらく毎年変わるため、全般的に広く知っておく必要がある。
試験のための勉強ではなく、将来の自分のためと思い、なんとか乗り切りましょう
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