コーヒー器具

コンパクトサイズの高性能な手挽きミル【1Zpresso-Q2】コマンダンテ、ポーレックスと比較してみた!【レビュー】

ケンケン
ケンケン
コーヒー好き薬剤師でJ.C.Q.A認定コーヒーインストラクター1級の資格を持つケンケンです。
今回はコンパクトで高性能なハンドミル1Zpresso-Q2について他の手引きミル(ポーレックス、コマンダンテ)との比較も交えレビューしていきたいと思います

この記事は以下の人におすすめ

粒度の揃う高性能なミルを探している

計量・コンパクトな手挽きミルを探している

気軽に持ち運びたい

 

ケンケン
ケンケン
結論から言いますと、Q2はコンパクトでメンテナンス性に優れ、家庭用ハンドミルとしては最強であるコマンダンテに引けを取らない均一な粒度が得られるミルで、満足度が非常に高かったです。

1Zpressoについて

1Zpressoは精密機械生産工場出身の設計職人が開発している話題の台湾発のメーカーです。
2017年の創業以来、コーヒー機器の設計と製造に専念しており、コーヒーへの情熱に基づいた新製品を継続的に開発しています。
常にユーザーの立場に立って、市場の需要を満たすために多様な製品を提供することを目指しているとの事です。

商品スペック

サイズ:幅46×高さ145mm(ハンドルの長さ140mm)
容量:1回で挽ける量:約20g→およそ2杯分
重量:約385g
付属品:ブラシ、ダスター、ポーチ、説明書、粒度調節の目安の表

ポーチやブラシ、ダスターが同封されていますので持ち運びや清掃時に非常に便利です。

Q2の特徴

計量コンパクト

バッグに入れるのにちょうどいいサイズと重量で、AeroPressのプランジャーにぴったりとフィットするとのことです。ミル本体の重さは385g片手で軽々持てる重さです
本体サイズは145x46(mm)で持ち運びに便利なサイズです。


↓500mlのペットボトルと比べてみたところ。このサイズならどこにでも気軽に持ち運べます。太さは500mlのペットボトルと比べると大分細いです。

家にあるもので同じぐらいの太さのものを探したが、雪印の粉チーズが同じぐらいの太さでしたので、家に雪印の粉チーズがある方は、握ってみればにぎった感じはつかめると思います。手の小さい女性でも握りやすい太さです。
突起部含んだ高さ自体は同じぐらいですが、本体の筒の部分はさらに短くコンパクトです。

精度の高い歯

歯はかなりするどく、油断していると手を切るほどです。
比重と密度の高い鋭い金属刃を採用しており、「世界最高峰の均一粒度を実現するミル」と謳っています。
重量のある歯は粉砕時に振動することなく、制度の高い粉砕を可能に。
特殊な表面処理で対酸化性能と歯の耐久力向上を実現し豆の風味を損なうことなく粉砕できるとのことです。

↓内歯の様子。エッジの効いたデザインをしていて、密度が高く詰まっている感じです。

↓外刃の様子。外刃もエッジが効いています

ダブルベアリングで軸のブレはほとんどない

軸をに2つの金属ベアリングを採用したことで精度の高い粉砕を実現しました。
粉砕時に振動せず軸がブレないため従来の高性能グラインダーと比べて粒度の均一性を向上させ、微粉の発生量を極限まで抑えています。

造りも精巧

精密機械生産工場出身の設計職人が開発したということだけあって、かなり精度が高いです。
ねじの溝も精巧にできており、遊びやガタがほとんどありません。
筒の表面はアルミニウムで質感はかなり高いです。macなどの表面処理に似ていて高級感があります。

ミル内部の調節ネジで極細~粗挽きまで幅広く対応

1から10までの数字が入っていますが、1つの数字は3段階に分かれています。
つまり、1週で30クリックもあり、細かく調節可能です。

粒度の目安の表も入っており、誰にでもわかりやすくなっています。
ネジを最も締めこんだ状態を0として、そこからクリック数を確認していきます。
表によれば、ペーパードリップは「♯20」ですが、実際には1の数字に対して3クリックありますので60クリックになります。

締めこんだ時の数字は「0」ではなく、今回は「1」なので、そこからねじ2週させ「1」にすればペーパードリップに適した♯20の挽目になります。

持ちやすい持ち手

ラウンドノブで握りやすく、粉砕しやすい作りになっています。
適度な大きさで、男性のみならず、手の小さめの女性にもフィットすると思います。
ハンドルの長さは14cmで、テストを重ね至った最適な長さだそうです。

上部のロゴが入っている部分は一見木に見えますが実はゴムのようなもので、滑り止めとして役立ちます。下のギザギザも滑り止めとして機能します。

清掃が楽

Q2には面白い機構があり、上部の筒だけ簡単に分解可能です。
これにより、歯を取り外さずに簡易的な清掃がすぐに行えますので日常のメンテが非常に簡単です。
使用後、ブラシなどでシャシャっと掃けばコーヒーの粉は概ね取れます。
日頃のメンテナンスはこれで十分なのではないでしょうか。

ケンケン
ケンケン
これは非常に便利で、メンテが楽であるため気軽に使えます。
私はコマンダンテも持っているのですが、Q2は簡易清掃ができるため、コマンダンテは最近登場が減ってきています

実際に挽いてみたところ

まずはエスプレッソ用の挽き目の#08で挽いてみたのですが、細かすぎてうまく挽けませんでした。個体差もあるのかもしれませんが、私が使用したミルでは、砕かれた豆が下に落ちずに上部に留まり続けました。
少し粗くして#10で挽いたのですが#8よりは挽けたものの、半分程度しか挽けませんでした。
上手く挽くには、#20ぐらいで一度挽き、#10で挽くといった具合に、2段階で挽いた方が上手く挽けるかもしれません。

#10ではパウダー状に挽けますが、細かすぎてすべて微粉のような感じでした
エスプレッソ用はもう少し粗くした方がよさそうです。 次にエアロプレス、モカポッド用に#15で挽いてみました。
こちらはうまく挽くことができ、粒のそろい方も綺麗です。

次にペーパードリップ用に#20で挽いていきます。
こちらも、均一に挽けています。

次に、フレンチプレス用に#26で挽いてみました。
多少のばらつきは出てきますがそれでも比較的揃っている印象を受けました。

ポーレックス、コマンダンテとの比較

他の手回しミルと微粉量を比較してみます
ポーレックス(左)、Q2(真ん中)、コマンダンテ(右)の3つで比較してきます。
いずれも中細挽きでしました、

まずは挽いたところを3機種で並べてみます。

ポーレックスは大小の粒が入り混じっており、かなりばらついていました。
Q2、コマンダンテはいずれもパッとみた感じ甲乙つけがく、いずれも均一にキレイに挽けています。

次に微粉量を比較してみます。
微粉はコーヒーふるいを用いて分離しました。

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ぱっと見たところ、ポーレックスが最も微粉が多く、コマンダンテが最も少なく、Q2はコマンダンテよりもわずかに多い程度でした。

微粉の重さを計測してみました。

5g中の微粉量

ポーレックス  0.6g

Q2         0.3g

コマンダンテ  0.3g

ポーレックスが微粉量が多く、Q2、コマンダンテは数値上は同じ重さでした。
Q2、コマンダンテは微粉を取り除いた方の豆の粒ぞろいも同様でした。

ケンケン
ケンケン
コマンダンテは4万円近くしますが、約半額で買えるQ2もかなり優秀で、コマンダンテに迫る均一性でした!

ハンドルを回したときの感じはコマンダンテが最も軽く、Q2はポーレックスよりも軽い力で挽けます。ポーレックスはゴリゴリすりつぶす感じで力が要り、コマンダンテやQ2はジャキジャキ切れるような感じで軽い力で挽くことができます。
コマンダンテ、Q2を挽いた後ではポーレックスはおもちゃみたいな印象を受けました。
Q2はポーレックスよりも軽く挽けますが、浅~中煎り程度の浅めの焙煎度では豆が固く、少し力を要しました。この点、コマンダンテは最高級であることもあり浅煎り~中煎りの豆でも軽く挽け、抜群の切れ味でした。

結論

ケンケン
ケンケン
Q2はコンパクトでメンテナンス性に優れ、家庭用ハンドミルとしては最強であるコマンダンテに引けを取らない均一な粒度が得られるミルで、満足度が非常に高く、個人的にお勧めのハンドミルです。
1-2人用がメインで、会社やアウトドアになどに持ち出してワンランク上のコーヒーを飲みたい方には非常に適していると思います。

最後に良い点と悪い点をまとめます

  • コンパクトで持ち運びやすい
  • 4万円するコマンダンテのミルの約半額で買えるが、コマンダンテに引けを取らない均一な粒度が得られる
  • 歯の切れ味も良く、軽い力で挽ける(浅煎り、中煎り以外)
  • 簡易清掃ができ、メンテナンスが楽
  • ハンドルが持ちやすい
  • 全体的に製品としての精度が高い。
  • #10以下の挽き目では上部に粉砕した豆がとどまりうまく挽けないことがあった
  • Q2はコマンダンテの約半値で買えるがそれでも高いと感じる方もいるかもしれない。
  • ネジが精巧であるがゆえ、筒を真っすぐにセットしないとうまく締められないことがある。
  • 滑り止めはついているものの、固い豆を挽いていると滑ることがある。
  • MAX20gなので3~4人淹れる方には容量が足りない
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